以前に、BTCがリスクオフ資産としてここ最近好調になっているという話を以前いたしましたが、今回は折原も推しているXRPの話題です。
BTCは円建てでみて最高値の半額ぐらいまで回復しつつある一方でXRPには残念ながらそこまでの勢いはありません。
それどころか、ここ最近にはついに30円を割るようになり、2018年以降では最安の水準になっています。
さらに特筆すべきなのはビットコインとの乖離がすさまじいことになっているということです。
過去一年の中でもここまでBTCとの価格差があるということはないぐらいに、現在のBTCとXRPは大きく溝をあけられています。
いつもなら、XRPの暴落はBTCの暴落とほぼ同じタイミングで起こっていたわけなのですが、今回の暴落はBTCとは相関していない暴落になってしまっており、そういう意味でも今回の暴落はXRPそのものが不調であると言わざるおえないのかな、と考えています。
なので、今回はこれほどまでにXRPが不調である、その原因はなんなのかについて考えてみたいと思います。
時期的な問題
暴落を起こした八月中旬というのは、ちょうど夏休みであり、また日本ではお盆休みに当たる時期です。
この時期は夏休み期間中ということもあって金融市場へ流れるお金の量も減っています。(いわゆる、夏枯れ相場というやつです。)
そのような時期では、相場があまり動かなかったり、値が下がりやすくなる傾向があります。
また、このように出来高が少ない市場では普段よりも小さなポジションでも、相対的に大きく市場を動かしたりします。
特にXRPは日本人に人気のある仮想通貨なので日本がお盆の時期ということが、この暴落に影響を与えた可能性は否定できないと思ってます。
個人投資家による悲観売り
このような夏休み期間中で上値の重いずるずると下落傾向のあるチャートであったことに加えて
今回の例で言えば、個人投資家の売りが普段以上に大きくチャートを動かしてしまったのではないのか、と個人的には考えています。
つまり、今回の暴落によって個人でXRPを持っていた人が悲観売りを行い、それによってさらに暴落の幅が広がったのではないでしょうか。
今回の暴落では今まで基準になっていた30円のラインを割って大きく下落しており、30円を切った段階で損切を行った個人投資家もかなりの数いるのでは、と考えています。
実際ツイッター等を見ていると今回の暴落はかなりの数の人に大きな影響を与えたように見受けられます。
しかもお盆で休みの人も多かったので、情報に触れた投資家の数も多かったのではないでしょうか。
30円というラインへすぐに復帰できなかったこともあり、この損切による売り圧は今後も続くのではないかと考えています。
リップル社による売り圧
ビットコインなどの非中央集権的な通貨とXRPの大きな違いはリップル社そのものが毎日XRPを市場で売っているということです。
The Q2' 19 XRP Markets report outlines the steps we are taking to address the issue of inflated reported volumes and dives deep into XRP performance this quarter. https://t.co/K07ESf4g70 pic.twitter.com/wVXYAPfeIv
— Ripple (@Ripple) July 24, 2019
リップル社は四半期ごとに事業の報告書をネット上で公開していますが、 機関投資家への売却を除いても四半期で、約153億円の資金調達を行っています。
単純に一日で割れば約1.5億分のXRPが毎日市場へ流れていることになります。
リップル社はこのお金を活動資金として使って事業を推進しているわけです。
このような断続的な売り圧はXRPの上値が重くなる原因として作用しています。
今後はXRPの売却量を減らしていく方針とのことですが
XRP自体への市場での取引高が上がってこない現状では、このような売り圧はXRPの価格を徐々に引き下げる原因になりうると折原は考えています。
勿論このような話をすれば、BTCもマイニングによる売り圧があるというので実質は変わらないのでは、と考える方もおられると思います。
実際、BTCも毎日1800BTCがマイナーの元へ供給されています。
ですが、↓のサイトでも解説されているように出来高での市場供給量を比較した場合にはXRPのほうがBTCよりもその影響は大きいです。
BTC相場ではマイナーの報酬が1日の出来高の約1100分の1、ETHで約2400分の1、LTCは約1800分の1となり、前回レポート時点でのXRPの売り圧力が約600分の1となっているのよりコストが格安であることが分かる。
XRPのファンダでは好材料が割とあるがそこまでインパクトは強くない
最後の理由というか、結局最後はここに集約されるわけなんですけども
XRPそのものの将来性にいまだに確信を持てるファンダが出てきていないのがこの長い停滞の一番の原因だと思います。
ただ、これは決してXRPをファンダの面から見て悪い、といっているわけではありません。
XRPの将来性が陰りがみえるようなニュースがここ最近あるわけでもないし、むしろ価値のインターネットを目指してちょっとずつ前進しているようなニュースが多いとは思ってます。
勿論、特にここ最近で暴落の引き金になりそうなネガティブなニュースがあったわけでもないと思います。
例えばここ最近で言えば、世界最大の送金会社の一つであるMoneyGram社(マネーグラム社)との戦略的パートナーシップの締結を発表し、さらにxRapidでの送金をおこなうと発表するなどXRPを使用した国際送金の実現へ向けて着々と地盤を固めているような印象を受けます。
他にも日本国内で言えば東大や京大との提携を結んだということで、話題になりました。
しかしながら、当たり前ですが大手メガバンで国際送金に実際に使いだした、並みのとてもでかいニュースがあったわけではありません。
もともとわかっていたことですが、この国際送金というジャンルにはライバルがたくさんいます。
(既存のシステムであるSWIFTやJPモルガン・チェースのJPMコインなんかがそれです。)
そのような群雄割拠の国際送金市場の中でXRPがシェアを奪うことができるのか、それについて市場はいまだに懐疑的だし、だからこそなかなか価格も上がってこないのだと思います。
というわけで今回はXRPの暴落について、折原なりに理由を考察してみました。
次回はこの暴落水準がいつまで続くのか、ということについて記事を書こうと思っています。
それでは
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